呼吸器内科で働くことで得られるやりがいとスキル

得られるやりがい

呼吸器内科には状態が安定せず命の危機に陥っている患者もいます。その中で働くスタッフ達は常に「患者を助けたい」という強い信念を持っています。そのため、現場のチームワークは非常に強固です。これは、医療従事者として働く上で大きなやりがいになるでしょう。スキルを高め合える仲間に出会えることは、自分にとっての財産になります。
患者指導を通じて、患者との関係性を築ける点もやりがいにつながります。入院生活を送る患者から身の上話を聞く機会もあるでしょう。自分には想像もつかないような過去や、ギャップを感じるようなエピソードなど、楽しんで患者と関わりながら業務を進められます。また、患者だけでなくその家族からの信頼も得ることで、治療はスムーズに進みます。その結果がさらなるやりがいにつながるでしょう。
症状の改善が目に見えて実感できる点も呼吸器内科看護師のやりがいの1つです。疾患によって、一時的に酸素投与の必要性から医療機器を身につけるケースも少なくありません。順調に治療が進み、徐々に活動範囲が広がり、酸素投与を中止できる時間が増えてくることで、客観的に患者の症状の改善を実感できます。

身につくスキル

呼吸器内科看護師はナザールやベンチュリーマスク、人工呼吸器などを扱います。そのため、酸素療法の知識とスキルが身につきます。肺がん患者のケアを担当する機会も多いので、がん看護のスキルを身につけたい人にもおすすめです。急変した患者への対応力や、異変がないかを見極める観察力なども鍛えられるでしょう。呼吸をしにくい患者の場合、コミュニケーションを取ることが困難になります。そのため、患者の意図を敏感に察知して寄り添いながら看護を行わなければなりません。そういった機会を通じて、看護師としてのコミュニケーション能力も磨かれていきます。
また、感染症に関する知識とスキルも身につきます。呼吸器内科ではインフルエンザなどの感染症も扱います。院内感染対策などの実践的なスキルを習得した人にも向いている現場といえるでしょう。
幅広い世代の患者を担当するので、臨機応変に対応しなければならない点も呼吸器内科の特徴の1つです。風邪から肺がんまで幅広い疾患に対応し、それぞれの治療やケアの方法も様々です。そのため、柔軟性のある幅広い対応力が身につくでしょう。専門領域だけでなく、常に全身の状態を気にかけて対応するスキルが求められます。これは、別の診療科で働くことになっても役立つスキルです。